南国の隅っこ(新)

メキシコ南部の田舎町でカメとイグアナと犬と猫と鳥と暮らしてます。日々の記録。

イグアナを馴らすために(近付く編)

 これまでも何度か、イグアナを馴らすにはどうしたら、という相談を受けたりして(大して経験もない私に、すみません)、その都度、私の思うところをお伝えはしていた。そして、そういう記事を書いておいてもいいのでは、と思ったりして、書き始めたことも何度かあったんですが、そういうふうに漠然と書くと、なんか当たり前のわかりきったことばっかり書いてるような気がして、アホみたいで、結局ボツにしてたんですよねー……。

 あと、私の悪い癖で、話を広げすぎてとっ散らかって、結局最後にたどり着けなかったり(^^;)


 でも今回ちょっと、特定の人の特定な状況、それももちろんその飼い主さんから聞いた言葉(とブログで見せていただく写真)だけで、こっちの勝手な想像したシチュエーションではありますが、それに合わせて、そういう場合私ならどうするか、ということを書いてみます。これだけが正解でもないし、これが正解かどうかもわかりません。


 まず、イグアナさんは二匹、ベビーからは脱したけどまだ小さい、きれいな緑色をしているくらいの大きさ。かなり広くて明るいお部屋で自由にさせてもらっていて、それぞれにお気に入りの棚のうえの居場所、窓辺の日向ぼっこ場所などがある。

 ご家族は、ご夫婦とお年頃の娘さんふたり。場合によってはイグさんたちは娘さんのハンドリングも受け付ける様子。

 でも基本的には、馴れていないと言っていい状況で、何より、餌を手でやろうとしてもほぼ寄ってこないか、威嚇しながら、大好きなものだけかろうじて食べる、という感じ。ゆっくり近づくと、逃げないが、警戒心丸出し。あるいはテールアタックを繰り返しながら逃げる。

【間違ってたら言ってください、訂正します】


 環境は申し分ないと思う。広いのも、マイナス要素と見ることもできるけど、私としてはそれはプラスだと思いたい。イグアナが逃げるスペースのあるほうがよけいな恐怖感を持たせずに済むので。

怖がらせないために

 目標は、「イグアナに、怖くないとわかってもらうこと」。


 念頭に置いてほしいことは、

  • イグアナは小さいほどバタつく。小さいんだから、でかい人間が怖いのは当然。イグアナが大きくなるにつれ、自然に落ち着く面も大きいので、あせらないこと。今すぐどうにかしなきゃ!などという思い込み、焦りがイグアナを怯えさせます。
  • とにかく忍耐。ワンステップに一週間でも一ヶ月でもかけていくくらいのつもりで。

 私の接近方法。

  • まず、自分がリラックス。深呼吸でもして、全身の力を抜き、心から焦りを追い払ってください。こちらの緊張や緊迫感を、イグアナは敏感に察知して怯えます。
  • もちろん、激しい動き、速い動きは禁物。特にイグアナの目線より上を動くときは充分にゆっくりと。私はイグリンコに近付くときは本当にミリ単位で動きました。その際もリラックスを忘れずに。
  • 相手を見ないと反応がわからないので見るが、凝視は避ける。見て、目をそらし、そこらを何気ない様子で眺めたりを繰り返しながらじりじりと近付く。話しかけるのも、たぶん有効。小さな声で、ゆっくりと落ち着かせるように。
  • イグアナの目つきに恐怖が浮かんだら、体が緊張したら、止まる。その度合いによっては少し下がる。イグアナがホッとした様子を見せたら、その場にとどまり話しかけるなど。
  • 【追記】イグアナが怖がるぎりぎりラインを発見したら、その少し手前で、ゆっくりと時間を過ごす。イグアナが興味を持ってこちらを観察してきたらしめたもの♪
  • 餌で釣るのは基本ですが、最初は大きな菜っ葉とかがいいかも。人間の手から距離を保ちつつイグアナが餌に届くので。


 裏技。

  • 手に持った菜っ葉を食べる振りとかして見せるw これはイグリンコのときにやりました(実際に食べたことも)が、かなり興味を示していたので有効かと。
  • 相手の高さに合わせる。地面にいるなら腹ばいになって近付く。

 たとえば一回10分程度のミニゲームと考えて、イグアナさんに怖がられたらゲームオーバー。怖がられずに10分いられたらプラス得点。怖がられたらマイナス。怖がるレベルによって、マイナス値は変動する。その蓄積が一定値に達したら、次のレベルへ、という遊びだという感じでやってみる。

 足を突っ張って背中を持ち上げられたらマイナス3点。尻尾を振り上げられたらマイナス5点。走り去られたらマイナス10点。とかね。

 マイナスになったら、次のゲームではマイナスから始めるんだから、そのつもりで(`∀´)

 一日一回でもいいけど、まあ点数貯めるには、何度もやったほうが早いに決まってるので、根気と時間の許すかぎり頑張ってみてください。


 そうやって少しずつ距離を縮める。近付いてもだいぶ平気になってきたら、手から食べてもらうレベルへ。まあもしかしたらすでにそれはクリアしてたりして? そしたら、撫でるレベル、抱っこするレベルと、アップしていきます。

スペースの広さについて

 私の場合、イグリンコと、庭のトゲオたちの餌付けくらいの経験しかないわけですが。

 イグリンコは中庭にいて、逃げ場がないことを理解し、その中で入ってくる私と対峙したわけで、その分踏みとどまらねばならないことも多く、それ故に早く学習したってことは確かにあると思う。

 トゲオたちはいくらでも逃げられるので、餌を置いてやる分には逃げないようになり、目の前にまで近付いてきて見ている前で食べるようになってくれても、手から食べるところまではまだ行けてません。というか、そこに行くほど付き合いが長く続かずいなくなっちゃうからなあ……。どうしてなんだろう? トゲちゃん1号はどこに行っちゃったんだろう?

 だからある程度飼育空間を限って、そのなかで馴らすのはひとつの方法ではありますが、イグアナの恐怖心をあおる方向に行っちゃうと思うので、私としてはお薦めしません。


(やっぱり言わずもがなな記事になった気もしますが、いや、ちょっとは裏技とか役に立つこともあるかも???w もっといろいろ書きたいことありますが、読みにくくなっては本末転倒、このくらいがいいのかな。質問あればどんどんコメントください、わかる範囲でお答えします。

 カテゴリは、この記事には本やリンクはなく、まったく私個人の経験と考えのみですが、コラム的な記事ってことでこのカテゴリに入れておきます。)