南国の隅っこ(新)

メキシコ南部の田舎町でカメとイグアナと犬と猫と鳥と暮らしてます。日々の記録。

ポチロウはホオアカ

 昨日もらっちゃったポチロウ、シロクチドロガメじゃないのはほぼ明白だったんだけど、それ以外のドロガメについてはまったく知らないので、悩んだ。今日来た掃除のおばさんに、どこで見つけたのか訊いたら、ここから東のほうへ行く都市間道路(海沿い)にいたらしい。ということはタバスコ州じゃなくてカンペチェ州

 いろいろ文献を読んでみたりしたけど、どうもわからないので、ドロガメコミュに写真を載せて訊いてみたら、数分で回答が。Kinosternon cruentatumとのこと。サソリドロガメ(K. scorpioides)の亜種とされることも多いみたいだけど、和名ホオアカドロガメ。ウィキではサソリドロガメのページになぜかcruentatumは載ってないんだけど、前に買った雑誌「クリーパー」の56号に、サソリドロガメの詳しい分類とか載ってた。分布図もあって、たぶん誤植でホオアカドロガメとすべきところがホオアオジロドロガメになってるけど、うちのあたりもちゃんと入ってる。


 サソリドロガメは最大甲長27cmとでかいけど、ホオアカは最大17.5cm、文献によっては15cm程度と書いてあるものもあるとか。生息地域が広いせいか、形態にバリエーションが多いとのこと。

 いろいろと特徴が書かれているけど、ポチロウは甲羅が藻に覆われていて、肋甲板とか線がほとんど見えないので、検証はパス。ただ、同定の手がかりになる腋下甲板と鼠径甲板がくっついているか離れているかは、ポチロウチェックしてみた。

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 これは右側(頭が向かって右にある)。前足がはみ出しているところのすぐ上にある小さいのが腋下甲板で、縁甲板と腹甲板をつないでいるのが鼠径甲板。すごく離れてる。

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 左側。鼠径甲板の前方部が分かれてふたつになってるけど、腋下甲板とは離れてる。クリーザードロガメは「腋下甲板と鼠蹊甲板がわずかに接する」(ウィキ)、ハナナガドロガメは「腋下甲板と鼠蹊甲板が接する個体が多い」(ウィキ)、ホオアカドロガメは「腋下甲板と鼠径甲板はわずかに点状に接するか、多少とも離れている」(クリーパー)。


 甲羅はまだぜんぜんきれいになってないけど、3本キールくっきり。

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 これは、幼体でははっきりしていて、成長とともに目立たなくなることが多いらしいけど、ポチロウはまだ比較的若いか、個体差かな。こちらで紹介されている写真だと、ポチロウととてもよく似ている。


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 真横から見たところ。背中の真ん中がシロクチのように凹んでいるということはない。かなり甲高。

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 かろうじて見えるお顔。

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 ホオアカというだけあって、写真とか見てるともっと赤いのもいるようだけど、シロクチしか見たことのない私には、充分赤い。

 そう言えば昔、カメ農場で一匹だけ顔の赤いドロガメを写真に撮ってて、そのときはハナナガかなあとか書いた気が。あれもホオアカだったのかもね。


 背中は蓑ガメ。

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 しばらく小さい容器に入れてたんだけど、明日あさってちょっと出かけるので、水替えできないのはかわいそう(掃除のおばさんに頼むの忘れたし)、で、大きいたらいにシェルター付きで引っ越し。

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 でもこのたらい、底のほうにひびが入ってて、水漏れしちゃったので、あとで別の衣装ケースにまた引っ越したけど。

 このなかで、そうっと周囲を見回して首を伸ばすところを撮影。

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 ポチベビーたちを最近はさんざん見てるけど、種が違うからか、それとも久し振りのおニュー成体だからか、ものすごく新鮮。カメフードをいちおう入れておいたけど、食べてくれるかなあ。ちなみに掃除のおばさん、ポチロウを見つけたのは金曜日のことだったらしい。親戚の家に行く途中で、日曜に持ちかえって、うちに連れてきたのは火曜日。で、おばさんの家ではトルティーヤを餌としてやってたらしいw まあそれでもいいのかもね、短期間なら。


 さて、明日からあさって(木〜金)は一泊でメリダの医者と面談(定期検診)です。ホテルでネットがあれば、更新しますが、難しいようであれば明日はお休みです、あしからず。