南国の隅っこ(新)

メキシコ南部の田舎町でカメとイグアナと犬と猫と鳥と暮らしてます。日々の記録。

ニャンコ、拾った

 昨日の晩9時ごろ、例によって強風と大雨が。そのなかから、猫の鳴き声がニャーニャーと聞こえてた。かなり力強かったんで、大人の猫だろうと思ってた。隣の家の人が前庭に餌を置いていて、猫が来て食べていることがあったんで、その猫かなあ、隣の人にご飯要求してるのかなあ、と。

 で、今朝ダンナが出かけてすぐに、またニャーニャーと昨日と同じ声がすることに気付いて、まーだ言ってんのかい、いったい何ごとよ? とうちの門から外を覗いてみると……仔猫がいる!? 私を見て、さらにニャーニャー。

 まあたいていこの辺の猫は、近付くと逃げるしなーと思いながらも門を開けて出ると、やっぱり逃げた……けど、垣根のところまでで、こっちがしゃがんで声をかけると、寄ってきた。あれま。

 んで、私の手に頭をゴンゴン当てて甘えてくる。えらい懐っこいねえ、あんた、どこの子? てか、なんで一晩中ここにいたの?


 とか話していると、今、うちのワンコ、やっと二度目のヒートが来て(初ヒートが10ヵ月齢のときで、それから10ヶ月後にやっと二回目)、それが始まって10日目、交尾最適期なもんだから、近所で放し飼いのオスワンコたちが門の前をウロウロしてるんだよね。そのワンコたちが近付いてくると、シュタッと逃げて威嚇するニャンコ。まあまあ、怖がらなくてもいいよと抱き上げると、肩まで登ってくる。

 んで、そのまま門のなかに入って、庭に下ろしてやった。それでも足元にまとわりついて甘えてくるし。とりあえず家に入って、いつものたらいに古タオルを敷き、昨日調味料なしで炒めたひき肉を出してやると、食べた。

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 さーて、どうしたもんだか、と思案しつつ、ニャンコを抱っこし、遊んでやり、うーーーーーん。

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 この寛ぎようw 


 もともと、ダンナは前のワンコを飼いはじめるまでは猫派だった。私は猫も犬も、他のほとんどの動物も、飼っちゃえばおんなじよ〜派。

 で、私がドイツで溺愛していたセキセイインコが渡墨二日前に獣医に殺されて、泣きながらメキシコに到着した私に、ダンナが仔猫をもらってくれた。右も左もわからんメキシコで、この猫に救われたところはいろいろと大きいです。

 その猫が12歳で死んだとき、前のワンコはすでに7歳だった。その歳で新しい猫に馴染むのも難しかろうと、しばらく見送り。でもいつかはまた猫を飼いたいとは思って、だから前の猫のトイレの砂、人にあげたりせずに取っておいた。それから7年? 8年?w バケツ開けてみたけど、まだ使えそうだよw

 前の猫が死ぬより前にもあとにも、捨てられた仔猫を拾ったことは何度かあったけど、一度、うちで飼おうと思った子は拾ったときノミだらけだったくらいだからもともと弱っていたのかもしれないが、二週間ほどであっさり死んでしまった。それもあって、拾った仔猫をなかなか飼う気になれなかったのかも?

 でも今日の子は、なんとなくね……。だいぶあとで気付いたけど、ワンコと色と柄がちょっと似てるから、親近感というか既視感があったのかも?w でもうちで猫を飼うことはかなり困難ではある、それはわかってた。イグコやらセンコやらワンコやら、いろいろ考えてみた。午前いっぱい考えた。

 で、昼ご飯に帰ってきたダンナに、お願いしてみた。猫、飼いたいんですけど。


 長くなるので、折りたたみます。


 ダンナはわりとあっさり了承。猫見る前だったけどw で、庭にいるのを見せて(帰宅したとき庭を通ってるんだけど、まあ気付かないだろうなとは踏んでたw)、午後獣医さんに連れていくからと。

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 カメラに興味津々。

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 横顔はけっこう凛々しい? 黒猫なのに、ハクビシンみたいに鼻筋にチャトラが入ってるからか、鼻がピンク色なんだよねー。で、黒いくちびるから生えてるひげが白いのも面白い。


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 ワンコと、玄関の網戸越しに対面。これだと怖くないようだったので、ワンコにリードをつけて庭に出してみた。そしたらニャンコがそろそろ……と近付いてきたんだけど、我慢できなくなったワンコがガバッと動いたので、ニャンコびっくり、ヤシの木の幹によじのぼって、シャーっと威嚇音。あーあ。


 午前中、いろいろ考えながら、ニャンコが気になって何度も庭に出るんだが、そのたびにニャンニャンと寄ってきては膝に乗って寝てしまう。

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 こんな恰好だとすごく仔猫っぽい。

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 猫の肩甲骨のあたりとか後頭部の曲線って、たまらんよね。

 ひとりで退屈すると、ベンジャミンの木に登って遊んでた。

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 しかし、最初はちょっと登って下りてきて、とやってたんだが、大胆になってどんどん登ったら、下りられなくなったらしいw こっちこっちと下りられそうな枝のほうから呼んでも、ダメ。とうとう私がよじ登って、ふにゃーっと抗議の声をあげるのを抱き下ろすはめに。

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 でもこんな写真を見ると、クロヒョウっぽく精悍にも見えるねえ。ちっこいけど。

 抱き下ろされたあとは、さすがにまずいと思ったのか、もう登らなくなってた。そして私が出ていくと膝に。

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 最初はよく遊んでたのに、えらい寝るようになったなあとは思った。ご飯はひき肉の他に、カメたちのチャラーレスを少し、それとツナ缶(水)を開けてやったら、たたーっと走ってきた。で、そこそこ食べて、お腹もくちくなって、ここにいてもいいんだと安心感が出てきてよく寝てるのかなと思ってたんだけどね。


 午後は獣医さん、4時半から開くので、アマゾンの段ボールに古タオルを移して(そのころにはもう、用意してやったたらいのなかで寝てた)、ニャンコを突っ込んで、出かける。タクシーに乗って、箱の蓋を半開きにして手を突っ込んで撫でてやると、ずっとおとなしくしてた。

 獣医さんに到着して、この子なんですけど、と手渡すと、「あれ? 熱がある?」と言われ。え、いや、今ずっと箱詰めだったから暑かったのかな、と思ったんだけど、体温測ると39.9度。平熱は38〜38.5度ってことで、高熱じゃないけど、熱あるねえ。まあたぶん何かの感染症でしょうと薬を注射、ぶっすー。かなり暴れて抗議してた。

 それを箱に詰め、明日とあさっても続けて注射なので獣医さんがうちに来てくれることに。で、帰ろうと箱を抱えて大通りまでタクシー捕まえに出ようとしたら、途中でニャンコが暴れ、蓋を押し開けて道に飛び降りた! 幸い車通りのほとんどないところだったけど、怯えちゃって走るので焦った焦った。まずこっちが落ち着いて(でないとよけい怯えさせる)、ゆっくり呼んだら、幸いそのくらいには私に懐いていたので、戻ってきてくれたけど。

 で、箱に詰め直して蓋も互い違いにして閉めたけど、暴れる暴れる。こりゃまずい、と獣医さんのところに舞い戻り、ついでだからキャリーケースを買うことに。前の猫のとき使ってたのもまだ置いてるんだけど、さすがに20年近くも経つとプラスチックが朽ちてボロボロで使い物にならないんだよね。

 スタッフの皆さんが総出で組み立ててくれたケースにニャンコを突っ込んで一安心。ついでに、害虫駆除に出かけるスタッフの男の子が家まで送ってくれて助かりました。


 ニャンコは約3ヵ月とのこと。体重は1.5kg。一応これも三毛?なので(あとで調べたら、茶色部分に縞が入ってても三毛でいいんだね。で、黒と茶色が入り混じってるから黒三毛で決定。猫の毛色の種類って難しい……)、メス。毛並みもいいし、ちゃんと育ててもらってきた子だよねえ。でも獣医さんは、メス猫は捨てる人が多いよ、と。子供産むからと嫌われるんだそうな。えー、そんなの避妊手術すればいいだけのことでしょ? うちはどっちにしても完全室内飼いですが。

 食事はもう普通に仔猫用のキャットフードで。というので、ニャンコをケースごと私の部屋に運び込んでから、また出かけようとすると、ワンコが「今度は私も一緒?」とリードを置いてる棚のほうをチラッ、チラッと見るから笑っちゃう、でもごめんよー、と再び置き去りにしてスーパーへ。キャットフードと、水入れにひっくり返らないよう小さいのを購入。

 でもそういえばニャンコ、庭のどこかでウンチしたんだろうか? 今日一日、一回も、ウンチもおしっこも見てないんだよね。お腹は食べたあとぷっくりになってたけどね。


 ケースのなかにフードを入れてやると、寝転んだまま食べてる。無精なやつ、てかやっぱ具合悪いのか? 水もやったけど、飲まない。

 しばらくケースのなかでゴロゴロと寛ぐと、疲れが取れたらしくて、勝手に出てきて私の膝に上がってさんざん甘えてたので、病気は大したことなさそうだけど。

ワンコとの接近

 さて、ワンコは獣医さんに預けてても、どんなワンコだろうがニャンコだろうが関係なく、平気で一緒にヘソ天で寝てるらしい。なので、獣医さんも、ニャンコとの相性はぜーんぜん心配せず。まあ庭で一度脅したけどね。

 でも、今日一日私がニャンコにほとんどかかりきりだったし、庭はともかく家のなかに不法侵入者とか、ヒート中だから母性本能でニャンコを保護したくなるか、排除したくなるか、とかいろいろ心配はした。けど、まあ全部杞憂。

 ケースを私の部屋に置くと、そうっと近付いてくるワンコ。ニャンコは中から激しく威嚇。そしたら、ワンコ、1mほどの距離を置いて床に寛いで、相手の様子を見る。ニャンコがケースから出てきて私の膝にいても、決して荒ぶることなく、一定の距離を置いて静かに見守り、少しずつ距離を測って近付く。

 これなら、今はシャーシャー言ってるニャンコもすぐにワンコにはなじんでくれそうだな。

カメンコとの接近

 これは……まさにリアル『いたずらこねこ』だったw


 まず、最初の距離。カメンコを庭に出したら、ポーチから下りようとする。それを見たニャンコ、フリーズ。

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 構わず動くカメンコに、ニャンコ、私に駆け寄る。

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 後ろから大胆に近付いてみる。

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 踏ん張ってみたが……

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 やっぱり及び腰に。

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 カメンコが食べ始めると、椅子の下に寛いだ振りをしてみる。

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 ガンを飛ばしてみる。

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 でもやっぱりビクビク。カメンコのほうはニャンコの存在、ほとんど意識してない?

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 そうっとサイドから攻めてみる。

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 正面に廻って、「怖くない、怖くない」。

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 だいぶ慣れてきた。

 それから、食べ飽きて立ち去ったカメンコのあと、なぜかここで待機しているニャンコ。

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 カメンコ、来なかったけどね。まあカメンコとの関係は問題なさそう。

イグコは……

 獣医さんから戻ってキャリーケースごと部屋に運び込まれたニャンコ。ちょうどそのあとから雨が降り出して、イグコもいそいそと寝床から下りてはきたんだけど……。

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 この角度w 左目が見つめる先に、ニャンコケースがある。でも悲しいかな、ニャンコはまったくイグコの存在に気付かなかったw

 ニャンコがケースから出てきて私の膝に上がり、机の上をうろついてフードを食べたり部屋に入ってきたワンコを威嚇したりしているあいだ、寝床に戻る枝の途中で止まっちゃったイグコが、やっぱりガンガン見下ろしてたw 

 でも、前からイグアナって猫と似てるってさんざん書いてきてたけど。やっぱり似てるよなー。ちょっと気に食わないことがあると尻尾の先だけがふるふると震えるとか。

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 卓上鏡に映った自分に喧嘩売ってるとことかw

 ま、おいおい仲良くなってってくれるといいな。


 というわけで、またも新しいメンバー追加ですが、基本的にはやっぱり犬猫は脇役ってことで、でもカメイグたちとの接触や共同生活がどうなるか、という視点からは、ニャンコも出していきます。これで、またしばらくいろいろネタができそう!? いや、それゆえほしくなったわけでは……たぶん。

 あ、ちなみにわたくし、猫の毛アレルギーなんですが、このニャンコではなぜか反応が出ず。まあ以前も、飼ってないときに猫に接すると一日目だけ反応が出る、という軽度のものだったので、12年間前の猫を飼って、治っちゃったのかもね。でもそのあと拾った仔猫たちでは反応出てたと思うんだけど……。ま、明日になればわからないけど。


 ニャンコはケースから出てしばらくはニャンニャンとうるさく甘えてたけど、センコを籠から出したりワンコの散歩行ったりの夜の行事があるから、ケースに戻りなさいねと押し込んだら、寝てる。私は部屋に戻ってパソコンやっててもおとなしく寝てる。割と聞き分けいい子かもね?(希望的観測)