お腹の空いたイグコ

　最近のイグコの一日は、パソコンの横の本棚のてっぺんで眠る。朝起きたら壁伝いに下りてきてプリンタの上に乗る。すると飼い主がやってきて腕を差し出すので、そこに乗ると、籠まで運んでもらえて、そこに朝ご飯が待っている。ひとしきり食べてから窓際の枝を伝って本棚のてっぺんのトイレへ。それからまたご飯を食べたり食べなかったりしながら、カーテンレールを伝って別の本棚へ。部屋のなかをウロウロして、たまには閉まってるドアに怒りのウンチをして、夕方には寝場所に。晩遅く、飼い主がパソコンに向かっていると、そこに下りていって夜食をねだる。

　この夜食が問題で。ちょっとしか食べてなかった日はまあいいんだけど、たまに、あんたは昼もあんだけ食べてまだ足りないの！？ってときがある。カメンコの食べ残しがあればそれをやるけど、なければ台所まで行って新たな菜っ葉を洗って切って。やれやれ。

　昨日の晩も同じく。

　もうね、このお椀、小さいんだわ。ここに山盛りぎっしり野菜を入れてやるのに、それでもまだ足りない。新しいお椀買ってこないとなー。今度は手をかけてもひっくり返らないように陶器のがいいかなー。でも落としたら割れるしなー。そうだ、犬用の餌入れ、あれがいい！　あれ？　ワンコが来た当初使っててあっというまに小さくなったお椀が二つもお蔵入りしてる！　そうだ、買わなくてもあるじゃないか！

　と、ワンコの餌入れを取り出してきたんだけど……。このお椀と大して変わらない容量だったよorz　今度スーパー行ったら買ってこないと。

　で、イグコはそんな飼い主の苦悩（？）も知らず。

　あのね、あんたの今日の分は食べて、カメンコの分も一枚くすねて食べて、それでも夜食用に菜っ葉６枚出してあげたのも食べたでしょ？　もう今日は諦めて寝なさいッ！　と説教したら、

　諦めて壁をのぼって寝場所へ行きましたとさ。