南国の隅っこ(新)

メキシコ南部の田舎町でカメとイグアナと犬と猫と鳥と暮らしてます。日々の記録。

ヒガンバナの従兄弟、線香花火

 で、19番街の植木屋さんでコリウスのお金を払っていてふと目に付いた、派手な花。ヒガンバナ……にかなり近く見える。これも売り物? と訊くと、そうですと言う。いくら、と訊けば150ペソ。お、けっこう高いな。

 兄ちゃんの説明によると、これは花が咲いて、終わると葉っぱが出てきて、葉っぱが枯れてなくなるとまた花が出てくるんだとか。それもヒガンバナっぽいなあ。葉っぱって細長いの? と手でヒガンバナの葉っぱの細長さを表現してみたら、いや、少し違う、という。他の鉢で今葉っぱが出てるのがあるからと見せてくれたら、確かに違う。幸福の木のドラセナに近い葉形。

 しかしそんなの私にうまく育てられるだろうか? とちょっと不安だったけど、兄ちゃんはここでもちゃんと育つと言うし、まあやってみるか。何しろ、ヒガンバナは日本で一番好きな花だったしなー。

 というわけで、これも買っちゃった。


f:id:tierra_verde:20110619160237j:image


 ヒガンバナより茎がかなり太い。花の感じも違う、けど似てる。

 花のアップ。


f:id:tierra_verde:20110619160249j:image


 雄しべの黄色い花粉はすごくつきやすい。車に乗り込んだとき、いっぱいつけちゃったよ。ユリの親戚だなあと納得。


ヒガンバナ科スカドクスス属/ハエマントゥス属

学名:Scadoxus multiflorus = Haemanthus multiflorus

和名:線香花火、スカドクスス・ムルティフロルス

スペイン語名:Maracas(マラカス)と店の兄ちゃんが言ってた

英語名:Blood Lily, Sea Egg, Powder Puff, Football lily, African blood lily

常緑多年性

原産地:熱帯アフリカ


 参考ページはこちら(英語)、日本語ではこちらでも日本ではあまり流通してない様子。まあヒガンバナがあるもんね。

 さらに見ていたら、日本ではハエマンサスのほうの学名で流通しているみたい。ハエマンサスのマユハケオモトなんかは多肉っぽいけど、この線香花火はどう見ても……と思うんだが、買ったサボテン多肉本にも載ってるし、多肉植物データベースにも出ているので、一応多肉としておく。コーデックス……というにはただの球根なので、そっちには入れないで。


 すでに、次の葉っぱが花茎の根元から出てきていて、それ以外にもうひとつ新芽が、と思っていたら、そのさらに手前にもちんまいのがもう一個。


f:id:tierra_verde:20110619160313j:image


 ちなみに、これは植え替え前だけど、ぐるっと廻っている根っこはこの植物のかと思ったら、違った。

 植え替えたら、土の中にもう一個新芽が。こっちは他の三つと少し感じが違う。もしかして花茎のほうか?


f:id:tierra_verde:20110619161140j:image


 植え替え後の、白に赤い細かい斑点のついた球根と、手前の小さい新芽ふたつ、そして右上に白っぽくとんがったものが出ているのが、土に埋まってた新芽。

花がだいぶ終わって葉が伸びてきた

 買ったときすでに満開を少し過ぎた感じだった花、一週間後の6月25日でもうすっかり終わったふう。


f:id:tierra_verde:20110625103215j:image


 これは切り取ったほうがいいんかしらん、とわからなかったので、19番街のお店に立ち寄って(あわよくば新入荷の鉢が、と思ったけどまだだった)こないだの兄ちゃんに訊いたら、切らなくても勝手に落ちるとのこと。

 球根がちょっとブヨッとした感じになってるのが心配だけど、調べたら、球根は花を咲かせるとそういうふうになる(のもある?)らしいので、心配するのはやめておこう。葉っぱもぐんぐん伸びてることだしね。